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スモークウッドは定番の燻煙材です。
燻製は食材を煙で燻して作られます。その際、煙の発生源となる木材のことを「燻煙材」と呼び、大きくはスモークチップとスモークウッドの二種類に分類されています。スモークウッドは粉状に粉砕された樹木を棒状に固めたものになります。
燻煙材は燻製法や燻製器により使い分けられています。
スモークウッドの使い方は?
スモークウッドは火をつけて使います。
バーナーやコンロなどでスモークウッドの端一面に着火することがポイントです。大きさや形状などによる違いはありますが約80gで90分ほど燃焼します。煙が消えてしまう場合には金網に乗せておくと燃焼効率が良くなります。
以下は具体的な手順です。
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バーナーなどで着火
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煙が出ていることを確認
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燻製器にセット
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燻煙します
とても扱いやすい燻煙材です。
長時間の燻煙にはスモークウッドの断面を連結させておくことにより連続で燃焼させることができます。たとえば1本90分であれば2本で180分(3時間)といった具合です。また残ってしまった場合には空気を遮断するか水をかけて消火しておきます。
水をかけても芯まで乾燥させておくことで再び使えるようになります。
スモークウッドのメリットは?
スモークウッドにはいくつかのメリットがあります。
燻製には温度管理の難しさがあります。たとえば熱燻法は80~140℃、温燻法は50~80℃、冷燻法は25℃以下に管理されます。スモークチップは温度管理の難しい燻煙材ですが、スモークウッドであれば比較的安定した温度を保つことができます。
このことからも小型~中型燻製器での温燻法には重宝される燻煙材です。
またスモークウッドそのものが熱源となりますのでスモークチップを使う場合のように別途熱源(カセットコンロ、電熱器、炭など)を準備する必要がありません。手軽に燻製をはじめてみたい方には特におすすめできる燻煙材となります。
人気のダンボール燻製にはスモークウッドが必須です。
スモークウッドのデメリットは?
スモークチップとの使い分けがポイントになります。
スモークウッドはとても便利な燻煙材です。しかしスモークウッドは温度が上がりにくい燻煙材ですので熱燻法(80~140℃)は難しくなります。このことからも小型で密閉性の高い燻製器以外での熱燻法ではスモークチップが好まれます。
以下はスモークウッドとスモークチップの得意な温度帯です。
- スモークウッド:20~70℃くらい
- スモークチップ:40~120℃くらい
またスモークウッドは割高です。
頻繁に燻製をする場合にはコスト高になることは避けられませんので、燻製器や燻煙法によっては使い分けることをおすすめします。熱燻法や中型以上の温燻法にはスモークチップ、小型~中型燻製器での温燻法や大型燻製器での冷燻法にはスモークウッドといった具合です。
慣れてくると感覚で判断できるようになってきます。
【まとめ】燻製のスモークウッドとは?
スモークウッドは粉状に粉砕された樹木を棒状に固めたものです。
直接火をつけて使えるために「熱源が不要」であり、スモークチップのように燻製器内の温度が上がりすぎることが少ないために温燻法や冷燻法に重宝される燻煙材です。しかしスモークチップと比べて割高になることからも燻製器や燻煙法に応じた使い分けがポイントになります。