燻製の時間は?

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燻製の時間は仕上がりに影響します。

燻製時間には「燻香の強さ(色づき)」「水分量」「加熱殺菌」などへの影響力があります。特にそのまま食べる燻製食品(加熱料理をせずに食べるタイプのベーコンなど)の場合には燻製温度と時間による中心温度が重要になってきます。

食中毒のリスクにもかかわる問題ですので有耶無耶にはできません。

基本の燻製時間は?

燻製には基本の3タイプがあります。

それが高温短時間(80~140℃、5~20分)の熱燻法、中御中時間(50~80℃、1~3時間)の温燻法、低温長時間(25℃以下、数時間~1日以上)の冷燻法です。燻製は温度が高いほどに加熱の意味合いが強くなり、低いほどに熟成の意味合いが強くなります。

以下は主な燻製法の概要です。

熱燻法 温燻法 冷燻法
温度 80~140℃ 50~80℃ 25℃以下
時間 5~20分 1~3時間 数時間~1日以上
保存性 ×
なし

ややあり

高い
燻製器 小型
(鍋タイプなど)
中型
(高さ40cm以上)
大型
(高さ80cm以上)

燻製は温度と時間により仕上がりが変わります。

たとえば熱燻法は「煙をかけながら焼いている」ようなイメージになりますので5~20分という短時間で仕上げますが、温燻法は「煙をかけながら低温調理をしている」ようなイメージになりますので1~3時間ほどの時間をかけて中心温度を上げていく必要があります。

冷燻製法に関しては「煙をかけながら干している(熟成させている)」ようなイメージになりますが(設備や手間などの問題からも)一般家庭では難しい燻煙法になります。

食中毒のリスク管理ができる?

肉などは中心温度75℃まで加熱します。

肉(牛、豚、鶏など)の食中毒原因菌は「75℃1分以上」の加熱により安全に食べられるレベルにまで殺菌されます。これは厚生労働省の示している指針です。またアメリカ食品医薬局(FDA)では「165℉/約74℃」という条件を示しています。

これは燻製であっても同様です。

熱燻法は燻煙温度が高い(80~140℃)ために短時間(5~20分)の燻煙をしますし、温燻法は燻煙温度が低い(50~80℃)ために長時間(1~3時間)の燻煙をします。これは肉類の中心温度を75℃以上(または同等の条件)にするためでもあります。

温燻法には低温調理の知識が役立ちます。

低温調理の知識とは?

低温調理は時間をかけた加熱殺菌をします。

肉類は中心温度75℃以上により加熱殺菌されます。そのため加熱温度が高ければ加熱時間は短くなり、加熱温度が低ければ加熱時間は長くなるような関係にあります。その極端な例が低温調理による低温殺菌(パスチャライゼーション)になります。

具体的には以下のような条件です。

中心温度 加熱時間
75℃ 1min
70℃ 3min
65℃ 15min

加熱温度は低いほどに柔らかく仕上がります。

肉類を構成するたんぱく質には「熱により収縮する」という性質があります。そのために必要以上の高温調理をしてしまうと「たんぱく質の収縮により水分が絞り出されてしまう」ような現象が起こりパサパサとした固い食感になります。

このことからも塊肉の燻製には熱燻法よりも温燻法の方が向いているといえます。

【まとめ】燻製の時間は?

燻製時間は燻製法により異なります。

熱燻法は5~20分ほど、温燻法は1~3時間ほどになるのが一般的であり、具体的な時間は「燻香や色合い」「食材の大きさ(厚さ)による中心温度の違い」などを考慮して決められます。しかし燻製での低温調理は温度管理が難しいことからも安全マージンをたっぷりとった条件で行うか別途加熱調理をすることにより食中毒のリスクを減らしていくことがポイントになります。