この記事は約 3 分で読めます。
燻製には炭火を使う方法があります。
一般的な燻製(スモークチップ)の熱源にはガスコンロや電熱器が好まれています。しかし炭火には「遠赤外線の効果が得られる」「温度が安定している」などのメリットがありますので、燻製専門店などでは炭火を使っていることも珍しくはありません。
また田舎住まいなどであれば炭火の方が都合の良いこともあります。
熱源を炭火にするメリットは?
炭火での燻製は仕上がりが良くなります。
熱源から放射されるエネルギー総量は絶対温度の4乗に比例します。このことからも高温になる炭火の火力(可視光や赤外線放射など)はオーブンなどの調理器具とは比べ物にならないほどの熱エネルギーを放射していることになります。
炭火焼きが美味しくなるのは炭火の熱エネルギーが大きいためです。
このことからも燻製の熱源に炭火を用いると食材(加熱調理)の仕上がりが良くなります。スモークチキンであれば表面の皮はパリッとして中はふっくらした仕上がりになりますし、鮭や塩サバなどでも理想的な仕上がりになります。
また低い温度でも煙を出しやすことからも温燻法にも向いています。
熱源を炭火にするデメリットは?
炭火には扱いの難しさがあります。
炭火は安定した火力が得られます。しかし炭火の着火や火力の調整にはある程度の知識や経験が必要です。炭火の扱いに慣れていない場合には「火が付かない」「すぐに消えてしまう」「火力が強くなりすぎる」などの問題が生じることもあります。
また環境を選びます。
バーベキューなどを行える野外であれば問題なく炭火を扱えますが、一般家庭(住宅地の戸建てや集合住宅など)の庭先やベランダなどでは不可能な熱源になります。もちろん台所での燻製にもおすすめできる熱源ではありません。
しかし環境が許すのであれば試してみる価値はあります。
炭火を使った燻製のやり方は?
炭火での燻製にはいくつかの方法があります。
たとえば「炭を起こして燻製器内にセットする方法」「七輪などで炭を起こして燻製器を乗せる方法」などです。またスモークチップの使い方にも「炭に直接乗せる方法」「燻製器の受け皿やアルミホイルなどを使う方法」などの違いがあります。
以下は個人的に気に入っている方法です。
-
炭を起こします
-
燻製器にセットします
-
炭にスモークチップを乗せます
-
燻煙します
ポイントになるのが空気の流れです。
一般的な熱源(ガスコンロや電熱器など)ではあまり意識することはないかと思いますが、炭火の火力を維持するためには適度な空気(酸素)が欠かせません。少なすぎれば消えてしまいますし多すぎれば燃えてしまいます。
このことからも中型以上(高さ40cm以上)の燻製器におすすめの熱源となります。
【まとめ】燻製の熱源を炭火にする?
炭火には「放射される熱エネルギーが大きい」という特徴があります。
これによりスモークチキンなどでは皮のパリッとした仕上がりになります。また温度が安定しやすく直接スモークチップを乗せることができることからも他の熱源(ガスコンロや電熱器など)と比べても低い温度での燻煙が容易になります。
しかし炭火には「使用できる環境」や「扱いの難しさ」がありますので誰にでもおすすめできる熱源とは言えません。